外の景色をお借りできて、うれしい、ありがとう。「借景」は、きもちの言葉でした。天龍寺(2016年秋)

暦応2年(1339)室町幕府初代将軍・足利尊氏が吉野で亡くなった後醍醐天皇の菩提を弔うために。夢窓国師を開山として創建した臨済宗天龍寺派の大本山が「天龍寺」で、正しくは霊亀山天龍資聖禅寺といいます。

夢窓国師が手掛けた池泉回遊式の「曹源池庭園」は、国の史跡・特別名勝第一号に指定された名園です。多くの堂宇が明治以降の再建ですが、曹源池庭園は創建当時の姿を留めていています。曹源池の名称は国師が池の泥をあげた時、池中から「曹源一滴」と記した石碑が現れたところから名付けられました。

外の景色をお借りできて、うれしい、ありがとう。「借景」は、きもちの言葉でした。(2016年秋)

お寺を建てて美しい庭をつくろう、 600年以上も昔のプランです。外の景色をお借りして完成できたことに感謝をです。そんな気持ちがここにはあります。景色を借りると書いて「借景」いい言葉じゃないですか。(2016年秋TVCM)

背後に連なる錦秋の左手に嵐山、正面に亀山・小倉山、右手遠方に愛宕山を借景に自然美を取り込み、禅の思想が息づく庭園の人工美が一体となった壮大な景色は、紅葉が加わることでよりいっそう華やかに見えます。優美な王朝文化の大和絵風の州浜と宋元画を思わせる池奥の景色とが融合しています。正面の枯山水の三段の石組は龍門の瀧といい、これは中国の故事に由来します。

境内には大方丈、書院、庫裏、法堂、僧堂などの禅寺様式の建物が並び、法堂の天井には有名な「雲龍図」が描かれていますが早朝参拝は庭園のみになります。

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